これまでアメリカやイギリスなどで行われていた、一般人が裁判に参加するというシステムが、2009年5月から、日本で裁判員制度として始まります。刑事事件において、国民から選ばれた裁判員が、裁判官と共に審理に参加する司法・裁判制度です。裁判官、検察官、弁護士などが、裁判員が裁判に参加しやすいよう、様々な準備をしていますので、これまで裁判所とは無縁だった人でも、裁判所に足を運ぶことになりそうです。
これまでの裁判は、法律の専門家である裁判官や検察官、弁護士などで進められてきましたが、裁判員制度は、くじで20歳以上の国民の中から選ばれた裁判員が、裁判官と共に、被告人が本当に罪になることをしたのか、罪になることをしたのであれば、どんな刑罰を与えるのかを決める仕組みのことを言い、国民の様々な考えを裁判に生かして行くことができます。
また、全ての刑事事件の裁判に参加するわけではなく、地方裁判所で扱う刑事裁判に参加することになります。一つの裁判に、裁判員が6人選ばれることになっています。裁判は、裁判官3人と計9人で進めて行くことになります。(例外もあります)
裁判員になれない人
裁判員はくじで公平に選ばれますが、中には裁判員になれない人もいます。法律に関する専門家で、弁護士や法律学者などは選ばれません。国民の様々な意見を取り入れようという目的のため、法律を職業にしている人は裁判員にはなれないのです。また、被告人の家族も、罪を公平に裁くという観点から、選ばれることはありません。
裁判員がしなければいけないことは、裁判官の隣に座って裁判に立会い、検察官・弁護人・被告人の話を聞き、他の裁判員や裁判官と共に、その話や証拠について話し合います。そして、被告人が有罪か無罪か、有罪であればどんな刑罰が値するのかを話し合います。こうして皆で出した結論を、法廷で裁判長が判決として伝えます。ここまでが裁判員の仕事になります。
法律の説明
自分が裁判員に選ばれても、法律に詳しくないのでやりたくないという人は大勢いるでしょう。審理される案件によっても、適用される法律はそれぞれ違うので、裁判員として仕事をする場合、裁判官が案件に適している法律の説明をすることになっています。また、裁判員が法律的な判断をすることはなく、裁判官が判断することになっています。ですから、法律が分からなくても不安に思う必要はありません。
裁判員制度がスタートしたばかりで、詳しくその内容を知らない人が大勢います。被告人となる人の人生を決めてしまうようで嫌だという意見も聞こえてきますが、裁判員だけで被告人の罪を裁くわけではありません。 一般の国民の中から選ばれた人だけで被告人の罪を決めるのは『陪審制度』と言います。
陪審制度はアメリカやイギリスで行われていますが、日本で行われる『裁判員制度』とは違います。一般の人だけで裁きを決めるのが『陪審制度』で、法律に詳しい裁判官と一緒に決めて行くのが『裁判員制度』になります。
裁判員はくじで選ばれるといいますが、具体的にはどうやって選ばれているのでしょうか。1度選ばれたからといって、ずっと裁判員候補というわけではないのです。候補者として名簿に名前が記載されるのは1年間です。


